ご挨拶
やっと念願かなって、ふるさと土浦で在宅診療所を開くことになりました。子供のころカエルを取り泥んこになって遊んだ蓮田を前に、感慨深い思いでいっぱいです。
私が研修した病院では、一人では通院できない患者さんを対象に在宅診療を行っていました。月に2~3回内科医が輪番で、看護師と出かけて行くのです。院内でへとへとになっていた私にとってとても楽しいドライブであり、ありのままの日常をいきいきと過ごす患者さんの姿がうれしい驚きでした。
出産・育児の後、縁あって日立市の在宅診療を中心に行っている診療所に勤めました。病院勤めへのリハビリと思い始めた事が気が付けば十数年携わっていました。かかりつけ医としての医療は奥深く、人間の生きざまについて考えさせられたり、ときに家庭事情に巻き込まれたりと目まぐるしく過ぎました。
私は、一昨年この地で母を見取りました。母は病院は嫌だと言い、亡くなる二日前まで好きなものを食べ、最後は娘と孫に見守られて静かに逝きました。その時改めて、在宅医療っていいなと思いました。
在宅医療は患者さんが主体です。私たちは、『一人一人をどうしたらもっと幸せにできるか』をいつも考えています。地域の皆様方、どうぞ末永いおつきあいをよろしくお願いします。
平成29年12月1日
大塚 佐知子
プロフィール
- [略歴]
- 土浦第一高校卒業
- 東北大学医学部卒業
- 塩釜市立病院にて研修(外科・内科・麻酔科)
- いばらき診療所ひたち勤務
- つちうら在宅診療所 開設
- 東北大学医学部卒業